Thursday, September 03, 2020 10:13 AM

日本の子ども、幸福感最低 38カ国調査、生活に不満

 国連児童基金(ユニセフ)は3日、先進・新興国38カ国に住む子どもの幸福度を調査した報告書を公表、日本の子どもは生活満足度の低さ、自殺率の高さから「精神的な幸福度」が37位と最低レベルだった。「身体的健康」では1位で、経済的にも比較的恵まれていたが、学校のいじめや家庭内の不和などを理由に幸福を感じていない実態が明らかになった。

 教育評論家の尾木直樹さんは、日本の学校現場を「いじめ地獄」と表現、偏差値偏重による受験競争過熱も相まって「子どもの自己肯定感が低く、幸福感が育たないのは必然的だ」と指摘した。

 報告書は、経済協力開発機構(OECD)と欧州連合(EU)の加盟国を国連などの統計を用いて分析。一定のデータが集まった38カ国を「精神的な幸福度」「身体的健康」「学力・社会的スキル」の3分野で指標化した。使われたのは2015〜19年の統計で世界的な新型コロナウイルス流行前。(共同)