Thursday, September 10, 2020 10:20 AM

ドコモ本人確認不備と謝罪 口座不正被害11行66件に

 NTTドコモは10日、電子マネー決済サービス「ドコモ口座」を使った不正な預金引き出しの被害が11銀行の顧客で計66件、約1800万円に上ると発表した。影響のあった銀行数はこれまでの判明分から拡大。記者会見した丸山誠治副社長は、口座開設時の本人確認が不十分だったと認め「被害者におわび申し上げる」と謝罪した。銀行と連携して全額を補償する方針も表明した。

 今回の11行とは別に、昨年5月にりそな銀行で同様の引き出しが起きていたことも判明。それ以降の不正防止策が不十分で、被害拡大につながった可能性がある。

 警察当局は私電磁的記録不正作出や電子計算機使用詐欺容疑などの適用を視野に捜査を始めた。犯行手口や容疑者の特定などを進める。金融庁は9日付で資金決済法に基づく報告をドコモに命じ、17日までに原因などを提出するよう求めた。被害の広がりで、ドコモが成長分野と位置付ける金融事業に打撃となった。(共同)