Thursday, September 10, 2020 10:22 AM

沖縄・下地島から宇宙旅行 県と事業者が基本合意

 沖縄県は10日、長さ3000メートルの滑走路がある下地島空港(同県宮古島市)に宇宙港の機能を加えることで、PDエアロスペース(名古屋市)と基本合意した。PDエアロは同空港を発着するスペースプレーン(宇宙航空機)を使った宇宙旅行を2025年にも始めたい考えで、早ければ今年12月にも無人実験機の飛行試験を始める。

 沖縄県は下地島を「宇宙に行ける島」として売り込む戦略で、謝花喜一郎副知事は県庁での式典で「将来の可能性を感じさせる夢のある提案だ」と評価した。PDエアロの緒川修治社長は「宇宙ビジネスは、国内では遠い世界の話に捉えられることが多いが、海外、特に米国では急速な進化を遂げている」と語った。

 計画では、PDエアロは宇宙航空機を1時間半程度飛行させ、うち約5分間は宇宙を体験できるようにする。旅行者は訓練を受ける必要があり、価格帯は1人当たり1700万円を目指す。宇宙旅行者数は25年に100人、30年に1000人を見込む。(共同)