Friday, September 25, 2020 10:33 AM

デジタル通貨議論主導狙う EU、規制案早期公表で

 【ロンドン共同】欧州連合(EU)欧州委員会が24日公表した、デジタル通貨規制案の背景には、独自案を早期に示すことで、国際的な規制づくりを主導したいとの思惑がある。デジタル通貨発行を目指すフェイスブック(FB)などの民間企業を、けん制することにもなりそうだ。

 デジタル通貨を巡っては、日米欧の先進7カ国(G7)がFBの「リブラ」の規制などを協議してきた。さらに中国なども含めた20カ国・地域(G20)がマネーロンダリング(資金洗浄)の防止などの論議を近く本格化させる見通しとなっている。EU案が国際規制のたたき台になる可能性がある。

 EUは包括規制の導入時期の目標を2024年までと設定しており、実施はまだ先になる。だがEU域内でデジタル通貨の発行を目指す民間企業などの中には、規制案の要求に即した対応を先取りして進めていくところもありそうだ。