Thursday, October 01, 2020 10:39 AM

新国家体制に「数年」も アフガン元政権ナンバー2

 【イスラマバード共同】アフガニスタンの元政権ナンバー2で、和平プロセスを主導する「国家和解高等評議会」のアブドラ議長は9月30日、共同通信に対し、恒久停戦に向け協議している反政府武装勢力タリバンとの新たな国家体制を巡る考え方に隔たりが大きく「(新体制樹立に)数年かかるかもしれない」と述べた。訪問先のパキスタンの首都イスラマバードで取材に応じた。

 民主体制維持を目指す政府と、旧政権下でイスラム教の厳格な適用を掲げたタリバンは中東カタールで恒久停戦に向け協議しているが、開始から2週間余りを経ても大きな進展は見られず、両者が歩み寄れるかが焦点。

 旧タリバン政権崩壊後につくられた女性や少数派の権利、表現の自由などを保障する現行体制について、アブドラ氏は「短期間でタリバンを説得することは難しい。人々の犠牲の上に築き上げた制度で撤回はできない」と強調した。