Thursday, October 01, 2020 10:41 AM

トランプ氏、極右非難せず 投票妨害増加の懸念

 【ワシントン共同】トランプ大統領が11月の大統領選に向けた9月29日の候補者討論会で、台頭する白人至上主義者のほか、暴力やヘイトスピーチが問題化している親トランプ氏の極右組織「プラウド・ボーイズ」を明確に非難しなかったことに批判が広がっている。組織側は30日、大統領のお墨付きを得たと活気づき、トランプ氏の劣勢挽回を狙う投票妨害の増加が懸念されている。

 オハイオ州クリーブランドでの討論会で民主党候補バイデン前副大統領から極右の具体名を挙げて非難するよう迫られたトランプ氏は「プラウド・ボーイズ、一度引いて待機せよ」とだけ発言。自身の支持層である右派には何の問題もないと主張し、左派への批判を展開した。司会者から白人至上主義を非難するよう促されたが明言は避けた。

 公の場で極右に指示を出したかのような発言が波紋を広げ、身内の共和党内からも「言い間違いだと思う」(スコット上院議員)との声が出た。ニューヨーク・タイムズ紙は「極右のメンバーは承認のメッセージだと受け取った」と批判した。