Monday, October 05, 2020 10:27 AM

中国「戦狼」外交控える? 対米悪化、孤立回避図る

 【北京共同】中国が急激な対米関係の悪化を受け「戦狼」と呼ばれる攻撃的外交を控え始めたとの分析が米専門家などから出ている。9月下旬の国連総会で習近平国家主席は「責任ある大国」らしく単独主義をいさめ、気候変動対策も表明。各国の対中警戒を薄めて孤立を回避したい意図が透ける。

 だがインターネットでは外務省報道官の強硬な発言が「火力全開で米国にやり返した」などと人気を集めてきた。「国内の『聴衆』がいる限り、強硬が基本路線」(北京の外交筋)との見方は多く、習指導部の外交姿勢が根本的に変わることに疑問の声が強い。

 ダグラス・パール米カーネギー国際平和財団特別研究員は8月、香港英字紙で「香港国家安全維持法(国安法)への世界の意見を無視した後に突然、北京(中国指導部)は国際的イメージを和らげようとし始めた」と分析。「戦狼」外交を控える可能性を指摘した。