Tuesday, October 06, 2020 10:40 AM

核禁条約、実効性を疑問視 保有国との対立激化懸念

 【ニューヨーク共同】来年1月開催予定の核拡散防止条約(NPT)再検討会議で議長を務めるグスタボ・スラウビネン氏(アルゼンチン)は6日までに、核兵器の保有や使用を全面禁止する核兵器禁止条約の実効性を疑問視し「NPTと区別し、禁止条約がNPTの正当性を損なわないよう努めないといけない」と強調した。共同通信の単独オンラインインタビューで語った。

 禁止条約は発効に必要な批准数50まで残り4カ国・地域に迫る。スラウビネン氏は条約推進国と核保有国側の立場の違いが大きく「再検討会議の新たな争点になる」と述べ、発効に伴う対立激化に懸念を示した。

 5年に1度の再検討会議開幕まで約3カ月。今年4月の予定だったが、新型コロナウイルス流行の影響で来年1月4日に延期された。だが関係者全員が対面参加できるかどうかは不透明で、感染状況次第だ。