Thursday, October 08, 2020 10:30 AM

ストーカー法改正検討へ GPS監視、年明け結論

 警察庁は8日、衛星利用測位システム(GPS)機器を悪用し離れた場所から相手の動静を監視する行為について、規制の在り方を考える有識者検討会を設置することを明らかにした。最高裁が7月、同行為はストーカー規制法が禁じる「見張り」に該当しないと判断したため。摘発が困難となって被害者を守る対策が急務で、法改正の必要性を含め検討する。

 9日に初会合があり、来年1月末までに計4回開催して報告書をまとめる予定。大学教授や弁護士らのほか、1999年に埼玉県桶川市で起きた桶川ストーカー事件で長女猪野詩織さん=当時(21)=を殺害された父憲一さん(70)も参加する。

 警察庁によると、GPSの悪用は、被害者の車のバンパー内側などに小型機器を無断で貼り付け、スマートフォンやパソコンで位置情報を探索して居場所を割り出す行為が典型。各地の警察は2014年から今年6月までに、見張り行為として同法違反容疑で59件を摘発した。(共同)