Tuesday, October 11, 2016 10:21 AM

デンソー、V2Xにオートトークス製チップ採用

 デンソーが開発中の車車間・路車間通信(V2X=vehicle-to-everything)技術の基幹部品として、オートトークス(Autotalks、イスラエル)製のチップセットが採用されることになった。イスラエル紙グローブスが伝えた。

 デンソーはV2Xシステムの試作品をすでに発表しており、2019年の北米市場投入を目指して大量生産の準備を進めている。オートトークス最高経営責任者(CEO)のハガイ・ジス氏は「技術の卓越性だけでなく、デンソーの品質基準を満たし、大量生産需要に応じられる能力がオートトークスにあることを証明している」と話している。

 車とあらゆるものをつなぐという概念のV2X技術は、将来に向けた道路の安全向上と交通管理能力の改善で重要な役目を果たすと期待されている。米運輸省は、V2Xは操縦能力を持つドライバーによる事故を、車載機能では検知できない隠れた危険を知らせることで最高80%防げると見込んでいる。

 デンソーは10年以上にわたってV2X技術開発に取り組み、車両が他車両や信号機とデータ交換できるようにする専用狭域通信機器(DSRC)に利用している。米国ではすでにカリフォルニアやニューヨーク、フロリダ各州でV2X技術の実験を進めており、ミシガン州では同社のDSRCを搭載した実験車両が道路を走っている。