Thursday, October 08, 2020 10:33 AM

日本人殺害の真相、焦点に IS戦闘員、審理本格化へ

 【カイロ共同】シリアで2015年にジャーナリスト後藤健二さんと湯川遥菜さんの殺害に関与したとして、米司法当局が過激派組織「イスラム国」(IS)の戦闘員2人を起訴し、首都ワシントン近郊で7日、司法手続きが始まった。法廷での審理を通じて、ISが日本人を狙った理由や殺害の詳しい状況など、事件の真相が解明されるかどうかが焦点だ。

 起訴されたのは英国生まれのアレクサンダ・コテイ被告(36)と英国育ちのシャフィ・シェイク被告(32)。18年にクルド人主体の民兵組織に拘束され、イラクの米軍施設に収容された。

 事件でISは、安倍晋三首相(当時)が15年1月17日にエジプトでの演説で「ISと戦う周辺各国」への支援として2億ドル(約210億円)の拠出を表明したことを「十字軍への参加」と断定。同20日にビデオ声明で後藤さん、湯川さんを拘束していることを明かし殺害を予告、身代金2億ドルを要求した。