Wednesday, October 14, 2020 10:32 AM

新START暫定延長提案 米特使、ロシア次官は否定的

 【ワシントン共同】米国のビリングスリー大統領特使(軍備管理担当)は13日、米シンクタンクのオンライン会合で、来年2月に期限切れとなるロシアとの新戦略兵器削減条約(新START)を巡る協議に関し、ロシア側に条件付きでの暫定的な延長を提案したと明らかにした。ロシアのリャプコフ外務次官はタス通信に対し「受け入れられない」として否定的なコメントを出した。

 トランプ政権は中国を含めた新たな軍備管理枠組みが必要だとの立場を崩しておらず、新STARTの当面の失効を回避するための措置とみられる。ビリングスリー氏は提案を「妥協案」だと指摘し「しばらくの間、延長する」とした。

 延長協議に関し「ロシアが全戦略兵器の(数を)凍結することに同意するとの条件で、延長を(交渉の)テーブルに載せた」と説明。「ロシアが協議を進めるのは今だ。そのための道は開けた」と強調し、ロシアとの合意に楽観的な見方を示した。