Friday, October 16, 2020 10:36 AM

判事、政治からの独立約束 米公聴会、野党追及かわす

 【ワシントン共同】トランプ大統領が連邦最高裁判事に指名した保守派エイミー・バレット高裁判事(48)の人事承認を巡る上院司法委員会の4日間の公聴会が15日、終了した。野党民主党は人工妊娠中絶や性的少数派の権利など国論が割れる課題の見解を追及。バレット氏は回答を拒否してかわす一方で、政治からの司法の独立を約束した。

 与党共和党は22日に司法委採決、26日の週に本会議承認するシナリオを描く。バレット氏が就任すれば終身制の最高裁判事の構成が保守派6人、リベラル派3人となる。大統領選の勝者が判事を指名するべきだと訴える民主党は阻止を目指すが、共和党が上院で多数派のため打つ手は限られる。

 公聴会で民主党側がバレット氏に繰り返し確認したのがオバマ前政権が導入した医療保険制度(オバマケア)への考えだった。バレット氏は過去、オバマケアを支持する最高裁判決に異論を唱えた。11月10日に始まるオバマケアに関する最高裁審理に加わる可能性があり、トランプ氏が求める廃止に賛同を示すとの懸念があるためだ。