Tuesday, October 20, 2020 10:44 AM

サイバー攻撃発表にロシア反発 東京、平昌五輪を標的

 【ロンドン、モスクワ共同=伊藤慎司、平林倫】英政府は19日、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)が東京五輪や2018年平昌冬季五輪を標的としたサイバー攻撃を仕掛けていたと断定し、米司法省も平昌五輪などへの攻撃に絡みGRUのハッカーの訴追を発表した。ロシア情報機関によるサイバー攻撃を警戒する英米両国には連携して国際社会の圧力を強める狙いがあるが、ロシアは強く反発。英米との攻防が激しさを増しそうだ。

 ロシア通信によると、ロシア外務省当局者は19日、英米政府の発表について「証拠もなくロシアの責任に帰するのはナンセンスだ」と批判。「国内世論に向け反ロシアの雰囲気を醸成するのが目的」だと主張した。

 在米ロシア大使館も19日の声明で、ロシアはサイバー攻撃を現在も過去も行っていないと強調。「世界を不安定にさせる活動は外交政策にも国益にも反する」と訴えた。ロシア上院国際問題委員会のジャバロフ第1副委員長は、ロシア政府機関は米国のハッカーの攻撃を日常的に受けていると反論した。