Tuesday, November 03, 2020 9:26 AM

ストーカー治療、要請最多 警察庁、19年は824人

 ストーカーに対し、警察が医療機関での治療を働き掛けるケースが近年増加し、昨年は全国824人で過去最多になったことが3日、警察庁への取材で分かった。被害防止に加害者対策の重要性が注目され始め、医学的アプローチの有効性が指摘されている。一方で強制力はなく、受診費用もかかるため、実際に受診したのは124人と、全体の15%程度にとどまっている点が課題だ。

 ストーカー規制法施行から11月で20年。度重なる法改正で厳罰化が進み、全国の警察の取り締まりも強化された。それでも2019年のストーカーに関する警察への相談件数は2万912件と、7年連続で2万件を超えた。被害者の約9割は女性で20〜30代が多い。加害者は交際相手と元交際相手が計4割を占める。

 加害者の多くは警察から警告や禁止命令を受けた時点で付きまとい行為などをやめるが、やめられずに逮捕に至るケースも少なくない。(共同