Tuesday, November 03, 2020 9:28 AM

F2後継機予算の無駄点検 行政レビュー、河野氏方針

 政府は、予算執行の無駄を外部有識者がチェックする「秋の行政事業レビュー」の公開点検作業で、航空自衛隊F2戦闘機の後継機の関連費用を検証する方針を固めた。政府関係者が3日、明らかにした。前防衛相の河野太郎行政改革担当相が高コストを問題視した。行革姿勢をアピールする狙いだが、削減が決まれば、開発プロセスに影響する可能性もある。

 点検対象とするのは、次期戦闘機の開発費と関連経費。政府関係者によると、配備予定の2035年度までの総額は少なくとも1兆2000億円に上ると試算される。防衛省は、09年度から20年度までに約2411億円を予算計上。21年度予算の概算要求では772億円を決定した。機体に搭載するエンジンの設計費、高機能レーダーの研究費などを盛り込んでいる。

 点検作業は、11月12〜15日の4日間にわたり公開する予定。インターネットなどで中継される。次期戦闘機など目玉となる検証には、河野氏自ら出席する。日本学術会議については、約10億円の年間予算や事務局職員規模の妥当性を検証するものの、公開点検作業の対象からは外れた。(共同)