Wednesday, November 04, 2020 9:24 AM

次期大統領と関係構築 首相「日米同盟が基本」

 菅義偉首相は4日の衆院予算委員会で、米大統領選に関し「日米同盟は日本外交の基本だ。その下で次の大統領としっかり付き合っていきたい」と表明した。勝者が確定的になれば速やかに電話で祝意を伝達し、適切な時期に訪米したい考えだ。選挙結果やトランプ大統領とバイデン前副大統領の対応を注意深く見極める。加藤勝信官房長官は記者会見で「結果や影響も含めて高い関心を持って注視したい」と語った。

 菅内閣は、トランプ氏が得票の優劣に関わらず一方的に「勝利宣言」し、バイデン氏が敗北を認めない事態を懸念。このケースでいち早くトランプ氏に祝意を伝えれば信頼を得る可能性もあるが、激戦州で結果が覆る可能性もあり、外務省関係者は「リスクが高い」と慎重姿勢だ。

 バイデン氏が勝利宣言した場合も、軽率な対応は禁物だ。早期に電話会談をして訪米の段取りを付けたいところだが、政府内では「トランプ氏は白旗を揚げない」(官邸筋)との見方が根強い。法廷闘争が見込まれる中でのバイデン氏への電話は、現職大統領であるトランプ氏の怒りを買いかねない。(共同)