Wednesday, November 04, 2020 9:26 AM

国民分断、嘆きと敵意 「選挙後に混乱」不安も

 【ニューヨーク、ロサンゼルス共同】大統領選の3日、民主党のバイデン前副大統領の支持者は国民の分断を嘆き、トランプ大統領の支持者は「国の亀裂は当然」と息巻いた。各地の投票所には有権者が早朝から続々と詰め掛け関心の高さを示したが、双方の敵意は深刻で、開票結果がどうなっても「選挙後に混乱が起きる」と案じる声が強まっている。

 女性看護師アドルファ・ムティアさん(62)はニューヨーク市郊外でバイデン氏に投票。「トランプ氏は新型コロナウイルスの深刻さを軽視している」と述べ、指導力を疑問視した。無職クリス・サントロさん(75)は「(新型コロナで)国民を23万人も殺した」とトランプ氏をののしった。

 共和党支持者が多いカリフォルニア州ニューポートビーチでは、海岸通りを「トランプ2020」の旗を掲げた車が走り回る。教師オリバー・マターさん(47)は投票所で、トランプ氏の政権運営を「素晴らしい」と称賛した。社会の対立が先鋭化したことも「民主主義社会では、むしろ健全だ」と強調。敵意を前面に出すトランプ氏と重なる。