Thursday, November 05, 2020 9:05 AM

市販薬の税控除、延長検討 健康の自己管理促す

 市販の対象医薬品の購入額が年間1万2000円を超えると税負担を軽減する医療費控除の特例「セルフメディケーション税制」について、政府、与党が2021年12月末までの適用期限の延長を検討していることが5日、分かった。21年度税制改正に向けて与党の税制調査会で議論する。

 高齢化で医療費が増大する中、軽症では医療機関を受診せず健康を自己管理するよう促す制度で、17年に5年間の時限措置として導入した。新型コロナウイルス感染を懸念し医療機関の受診を控える動きもあり、存続を求める声が与党や関係団体から出ている。厚生労働省は延長や対象医薬品の拡充を求めている。

 現行制度は、予防接種や人間ドックなど健康の維持、増進への取り組みを証明することが利用条件で、医療用成分を転用した「スイッチOTC医薬品」と呼ばれる対象の薬かどうかを判別するために、購入時は製品に付いた専用のマークを確認する必要がある。(共同)