Friday, November 06, 2020 9:22 AM

エチオピア北部で武力衝突 譲歩せず反撃「戦争突入」

 エチオピアからの報道によると、北部ティグレ州で5日、州政府を担うティグレ人民解放戦線(TPLF)の軍事部門と連邦政府軍の対立が激しさを増し、武力衝突した。アビー首相は4日、TPLFが連邦政府軍の基地を攻撃したため反撃を命じていた。爆撃や銃撃戦で兵士が死傷し、連邦政府軍高官は5日「戦争に突入した」と表明した。

 アビー氏はアフリカ東部の安定に尽力したとして、昨年ノーベル平和賞を受賞した。アフリカ連合(AU)など国際社会は即時停戦を呼び掛けているが、アビー政権は「内政問題だ」と主張して譲歩せず、戦闘が激化する恐れが高まっている。

 ロイター通信は現地の援助関係者の話として、5日朝に激しい爆撃が始まったと報じた。TPLFと連邦政府軍のどちらが攻撃したかは不明。ティグレ州大統領は「戦争状態だ。TPLFに武器は十分ある」と述べ、強硬姿勢を見せている。(共同)