Monday, November 09, 2020 9:11 AM

世界最多の米で勢い衰えず コロナ感染、対策後手に

 【ジュネーブ共同】新型コロナウイルスの感染者が8日、世界全体で5000万人を超えたが、うち約2割の約1000万人を占め、現在も感染拡大の勢いが衰えていないのが米国だ。3日の米大統領選で選挙一色となったこともあり、米国は効果的な対策を取れているとはいえず、対応が後手に回る状況が続いている。

 10月に急速に再拡大した欧州に注目が集まっているが、米国は世界保健機関(WHO)の集計で今月7日の新規感染者が11万人を超えるなど、一国としては際立って多い状況。欧州各国は、医療機関の態勢構築が追い付かず死者が急増した今春のような状況を恐れ、外出や商店の営業規制などさまざまな措置を次々と打ち出したが、トランプ米政権はコロナ対策で沈黙したままだ。

 大統領選で当選を確実にしたバイデン前副大統領は9日、新政権でのコロナ対策を担う専門家チームを公表予定。喫緊の課題にいち早く取りかかることで、国民の支持を広げたいという思惑もにじむ。