Tuesday, November 10, 2020 9:29 AM

「来年前半に全国民分」 首相、ワクチン確保へ全力

 新型コロナウイルス感染症のワクチンを国の全額負担で迅速に接種する体制を整える予防接種法改正案が10日、衆院本会議で審議入りした。製薬大手ファイザーが開発中のワクチンの有効性を示す治験結果が公表され、国内でも期待が高まる中、菅義偉首相は「来年前半までに全ての国民に提供できる量を確保する」と強調。接種に向け「安全性、有効性を最優先に、最新の科学的知見に基づいてしっかり審査していく」と表明した。

 新型コロナの新規感染者数は国内で連日1000人を超え「第3波」の様相を呈している。首相は「最大限の警戒感を持って対処している」と述べ、ワクチンの体制整備に加えて検査の拡充に取り組む姿勢を示した。

 国内外で開発中のワクチンを巡り、首相は最終段階の臨床試験を実施しているものもあると説明。ファイザーを念頭に「治験で高い予防効果を得たとする中間結果を発表したと承知している」と述べた。具体的な開発時期は「予断を持ってコメントするのは控えたい」との答弁にとどめた。(共同)