Tuesday, November 10, 2020 9:31 AM
移行期の長官解任に懸念 米、国防総省に動揺も
【ワシントン共同】大統領選で敗北が確実となった共和党トランプ大統領が9日にエスパー国防長官を電撃解任したことを受け、議会では「政権移行期の米国を敵国からの危険にさらす」と懸念が高まった。国防総省内にも動揺が広がったもようだ。後任のミラー長官代行はわずか数カ月で次期政権に職務をバトンタッチすることになりそうで、十分な引き継ぎができるかも課題となる。
下院軍事委員会のスミス委員長(民主党)は声明で「(大統領選で勝利を確実にした)バイデン前副大統領が来年1月に就任するまでは、経験豊富で安定した指導部が国防総省を率いることが必須だ」と指摘。このタイミングでの国防長官解任は「敵国を勇気づけるだけだ」として、トランプ氏の決断を「子供じみているだけでなく無謀だ」と批判した。
米メディアによると、トランプ氏に近い共和党のグラム、コットン両上院議員も長官を解任しないよう促していた。議会ではトランプ氏が今後、国防総省の人事や政策にさらなる混乱をもたらすのではないかと不安視する声も出た。
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