Tuesday, November 10, 2020 9:31 AM

トランプ氏、長期戦辞さず 米与党、法廷闘争容認

 【ワシントン共同】与党共和党の上院トップ、マコネル院内総務は9日、トランプ大統領が大統領選での敗北を認めず法廷で争うことを容認する考えを示した。与党の後押しを受けたトランプ氏は形勢逆転を狙い、長期戦も辞さない構え。現職大統領による異例の抵抗は、勝利を確実にした民主党バイデン前副大統領の政権移行準備の足かせとなっている。バイデン氏は9日、カナダのトルドー首相と電話会談し、外交を始動した。

 トランプ氏は大統領選の開票作業で「考えられないほどの不正があった」などと一方的に主張する投稿を9日もツイッターで連発。既に裁判所が退けた訴訟もあるが、トランプ陣営は同日、激戦だったペンシルベニア州で新たに提訴するなど戦線を拡大した。

 民主党がトランプ氏に結果の受け入れを迫る中、共和党重鎮のマコネル氏はトランプ氏には「不正の疑いを調べ、法的手段を検討する権利が100パーセントある」と明言した。共和党の上院議員ではトランプ氏に近いグラム司法委員長らが徹底抗戦を呼び掛けている。大半の議員は沈黙したままで、バイデン氏の勝利を認めたのはトランプ氏に批判的なロムニー氏ら数人にとどまる。