Thursday, November 12, 2020 9:35 AM
窓口払い、年3万4000円増 75歳以上医療費2割負担で
75歳以上の医療費窓口負担を巡り、現在負担割合が1割となっている高齢者全員を仮に2割に引き上げた場合、年間の自己負担額は1人当たり平均で3万4000円程度増えることが12日、厚生労働省の試算で分かった。同日開かれた社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の医療保険部会で示した。
75歳以上の医療費は現在、単身で年金を含む年収が383万円(月収約32万円)以上の「現役並み所得」の人は自己負担割合が3割、それより低い人は1割となっている。政府は1割負担のうち、一定以上の所得がある人は2割へ引き上げる方針で、年末に具体的に線引きする所得額を決める予定だ。
現在、1割負担の人の自己負担額は年間平均で8万1000円。公的医療保険には高額な医療費が家計を圧迫することのないよう、医療費が一定額になった場合に払い戻す「高額療養費」制度がある。このため負担は単純に2倍にはならない。この制度を反映した上で、全員2割負担とした場合、年間の自己負担額は平均で11万5000円になった。(共同)
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