Friday, November 13, 2020 9:54 AM

トランプ氏、沈黙続く 政権移行で与党に亀裂

 【ワシントン共同】大統領選で敗北が確実になった共和党のトランプ大統領は選挙後、一転して人前にほとんど出なくなり、12日も沈黙を続けた。ツイッターで根拠不明の選挙不正に関する投稿を続け、感染が急増する新型コロナウイルス対応に取り組む様子もない。バイデン前副大統領の当選が確実になってから14日で1週間になる。政権移行手続き拒否を批判する声が共和党内から公然と出始め、亀裂もあらわになってきた。

 国土安全保障省傘下のセキュリティー関連委員会は12日の声明で、今回の選挙は「米史上最も安全だった」と強調し「根拠のない主張や誤情報はあるが、公正さに最大限の自信を持っている」と表明。トランプ氏の不正主張の一角が崩れた。

 トランプ氏は5日記者団に「正当な票を集計すれば私の楽勝だ」と一方的に語って以降、公の場で発言していない。米メディアによると、裁判で勝敗をひっくり返す見込みが薄いことは理解しているが、負けを受け入れる兆候はない。敗北宣言の代わりに、次期大統領選出馬を表明するとの観測も強まっている。