Monday, November 16, 2020 9:21 AM

上場の2割超が上方修正 通期業績予想、二極化

 2020年9月中間決算を公表した上場企業の24%が、21年3月期の純損益予想を上方修正したことが16日分かった。自動車を筆頭に新型コロナウイルスからの想定よりも早い回復を見込む企業が増えているためで、航空など不振が長引く企業と業績の二極化が鮮明だ。中間期の純利益の合計は前年同期比37.1%減と依然厳しいが、4〜6月期(56.5%減)からは改善傾向を示した。

 SMBC日興証券が、東証1部に上場する3月期決算企業で13日までに業績を示した1450社を集計した。全体の99%に当たる。

 自動車ではトヨタ自動車やホンダなどが中国や北米市場の復調を受け、業績予想を引き上げた。自動車を含む輸送用機器の中間純利益は前年同期比98.0%減の413億円だが、通期予想は55.6%減と減少率が縮小する見通し。

 電機も「巣ごもり需要」によりゲーム事業が好調なソニーなど上方修正が目立つ。中間期は10.5%増益、通期は4.5%増で、先行きに慎重な見方が影響しているようだ。テレワーク拡大が追い風の情報通信では、中間、通期予想がいずれも大幅な増益となった。(共同)