Thursday, November 19, 2020 9:15 AM

特支学校の送迎バス増便 感染リスク解消、早急支援

 障害のある子どもが通う全国の特別支援学校のスクールバスを増便するため、文部科学省が補助金を拡充する方針を固めたことが19日、関係者への取材で分かった。混雑による新型コロナウイルス感染のリスクが指摘されており、解消を図る。2021年度予算の概算要求に盛り込んでいた必要経費のうち、40億円程度を20年度第3次補正予算案に先取りで計上し、早急に支援したい考えだ。

 特別支援学校は19年時点で全国に1146校あり、約14万4000人が在籍。多くの学校はスクールバスで送迎しているが、ほぼ満員で3密(密閉、密集、密接)が懸念されている。じっとしているのが難しい子どもが転落する危険があることから窓を開けての換気が困難だったり、重症化しやすい基礎疾患がある子どもが乗車したりするなどの事情がある。

 文科省は増便により、1回の乗車率を50%ほどに抑えることを目指す。バス台数の追加費用やピストン輸送に伴う運転手の人件費などについて、公立と私立は半額、国立は全額を補助する。医療行為が必要な「医療的ケア児」のために、福祉タクシーを使う際の経費も対象とする。(共同)