Monday, November 23, 2020 8:44 AM

米、比に精密兵器譲渡 地位協定つなぎとめか

 【マニラ共同】オブライエン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は23日、訪問先のフィリピン・マニラでロクシン外相と会談し、精密誘導兵器を譲渡した。フィリピン政府は同国内での米軍の活動を可能にする「訪問軍地位協定」を破棄するかどうかの検討を続けており、つなぎとめる狙いとみられる。

 フィリピン外務省によると、譲渡された兵器は約1800万ドル(約18億7000万円)相当で、南部ミンダナオ島で活動するイスラム過激派対策に使う。ドゥテルテ大統領とトランプ大統領が4月の電話会談で譲渡に合意していた。

 オブライエン氏は譲渡式典で、南シナ海の天然資源に関し「フィリピンより大国だからというだけで奪い取るのは間違っている。われわれはフィリピンを支持する」と述べ、中国をけん制した。