Tuesday, November 24, 2020 4:59 PM

新興企業のデータロボット、法人向け人工知能で台頭

 2012年にボストンで設立された人工知能開発プラットフォーム新興企業のデータロボット(DataRobot)は、法人向け人工知能モデルを開発するプラットフォームの分野で台頭している。

 ベンチャービート誌によると、同社は、定期的な売上計上の人工知能モデルを開発しており、2015年以降、3桁成長を続け、同社のプラットフォーム上で構築された人工知能モデルの数は20億件に上る、と同社は話している。

 同社のジェレミー・エイチンCEOは、損害保険大手のトラヴェラーズ(Travelers)で研究責任者を務めた経歴がある。

 データロボットの製品集合体は、クラウドと現場設置型のデータ・センターまたは完全なマネージド・クラウド・サービスで動作する。利用客がデータを用意し、機械学習モデルを構築して検証したうえで構築できる。導入後には、統一的なダッシュボードで管理して、結果を最適化していくことが可能だ。

 同社のプラットフォームを導入した顧客には、スーパーマーケット・チェーン大手のクローガー(Kroger)や保険大手のネイションワイド(Nationwide)、パソコン製造大手のレノボ(Lenovo)、金融機関のPNCが含まれる。

 各社による人工知能の活用が急増するなか、データロボットの人工知能モデル開発プラットフォームは今後の継続的な需要増が期待され、それを受けてベンチャー・キャピタリストたちからの関心も高まっている。

 同社は11月17日、総額2億7000万ドルの資金調達を実施したばかりで、その結果、同社の企業評価額は27億ドル以上に膨らんだ。新興企業の資金調達額としては異例の高額さで、同社に対する投資業界の期待ぶりがうかがえる。

 今回の資金調達では、アルティメーター・キャピタル(Altimeter Capital)が主導し、T・ロウ・プライス(T. Rowe Price)やブラックロック(Blackrock)、シルバーレイク(Silverlake)といったベンチャー・キャピタル大手らが追加投資した。データロボットは、近い将来に新規株式公開(IPO)を目指す考えだ。

 データロボットが市場投入したばかりの製品「AIカタログ(AI Catalog)」は、2019年2月に買収したカーソル(Cursor)の事業資産を活用した技術だ。大きな組織の利用者らがデータを見つけ、どのようにして検索可能および共有可能にするかを理解するのに役立つ。

https://venturebeat.com/2020/11/17/ai-dev-platform-startup-datarobot-raises-270-million-at-a-2-7-billion-valuation/