Wednesday, November 25, 2020 7:56 AM

「脱トランプ」へ準備加速 バイデン氏、内外に課題

 【ワシントン共同】バイデン次期大統領はトランプ大統領が進めた政策からの脱却に向けた準備を加速させている。外交では同盟国と連携し国際社会の主導的立場の回復を目指し、内政では多様な国民の融和を掲げ移民受け入れにも寛容な姿勢に転換を図る。「脱トランプ」で新たな米国像を打ち出す構えだが、中国の著しい台頭、国内の分断深化という現実など課題は山積する。

 バイデン氏は24日放送のNBCテレビのインタビューで、副大統領だった4年前とは「完全に別の世界に直面している」と指摘した。

 トランプ政権下で米中対立は激化の一途をたどった。背景には、中国が米国の地位を脅かすほど存在感を増し「米国はもはや特別ではないという現実は、変えようがない」(専門家)との認識の広がりがある。米中の綱引きの間に置かれるアジアで、バイデン次期政権が思うように影響力を発揮できない局面が増える可能性もある。