Wednesday, December 02, 2020 9:28 AM

経済政策実現、議会が鍵 バイデン次期大統領

 【ワシントン共同】バイデン次期大統領(民主党)は1日の記者会見で、次期財務長官に起用するイエレン前連邦準備制度理事会(FRB)議長ら経済運営を担うメンバーの実力を誇示した。ただ、政権高官人事の承認権限を持つ議会上院は共和党が多数を握る可能性があり、議会の協力なしには財政出動もままならない。議会との調整能力が新たな政策実現の最大の鍵となる。

 バイデン氏は「傑出した(閣僚)候補者らが迅速に議会での公聴会を受け、与野党を超え誠意を持って一つの国として前進したい」と訴えた。新政権の人選では、共和党から理解が得やすく、民主党左派も反発しないような人材が求められており、バイデン氏も腐心する。財務長官に幅広い支持が得られやすいイエレン氏を選んだのも、議会や党内対策の表れという面もある。

 共和党内では、ホワイトハウスの行政管理予算局(OMB)局長への指名が決まったタンデン氏について、急進左派色が強いとして反発が広がる。上院の多数派政党は来年1月5日に行われるジョージア州での2議席の決選投票で決まる。この選挙結果が次期政権の経済政策を大きく左右することになりそうだ。