Thursday, December 03, 2020 9:33 AM

EU、対米関係リセットへ 結束へ「一世一代の機会」

 【ブリュッセル共同】欧州連合(EU)欧州委員会は2日、米欧関係の新方針を発表した。次期米大統領に親欧州のバイデン氏が来年1月就任することを米欧結束の「一世一代の機会」と捉え、EU嫌いのトランプ政権下で損なわれた関係のリセットを図る。新型コロナウイルスや気候変動、中国の台頭に対応するため多角的に協力を進めつつ、通商摩擦の解消も目指す。

 欧州委は新方針について、10日に始まるEU首脳会議で承認を求める。フォンデアライエン欧州委員長は「米欧関係が強い時、EUと米国は双方ともより強くなれる」と強調。来年前半にバイデン氏とEU27カ国の首脳が参加する会議を開くことも検討している。トランプ氏とはこうした首脳会議はなかった。

 新方針によると、新型コロナ対策では、ワクチンの開発や全世界への公平な配分、トランプ政権が離脱した世界保健機関(WHO)の強化に向け、対米協力を深める。