Friday, December 04, 2020 11:04 AM

米、中国人ビザ大幅短縮 共産党対象、10年を1カ月

 【ワシントン、北京共同】トランプ政権は3日、中国共産党員や家族に対し、米国入国のための査証(ビザ)の有効期限を大幅に短縮する新たな制限措置を設けたと明らかにした。商用・観光ビザが対象で、最大10年間認めてきた有効期限を1カ月に短縮し、入国は1回限り有効とする。中国外務省は4日「イデオロギーの違いを政治化するのが目的だ」と強く反発した。来年1月の米政権交代を前に、米中対立が一層激化する可能性がある。

 トランプ政権による米国内での中国の影響力低減に向けた取り組みの一環で、新措置導入は「中国共産党の悪意ある影響から米国を守るためだ」としている。バイデン次期政権で対中姿勢が軟化しないように圧力を強化し、くさびを打つ狙いもあるとみられる。

 ロイター通信によると、米国は新型コロナウイルス対策で中国からの渡航者を制限しており、当面の影響は限定的。昨年10月に中国で発給された商用・観光ビザは6万件を超えたが、今年10月は61件だったとしている。