Monday, December 07, 2020 8:53 AM

コロナ悪用と中国非難 米国防長官代行が寄稿

 【マニラ共同】ミラー米国防長官代行は7日付フィリピン紙への寄稿で、中国共産党を名指しした上で、各国が新型コロナウイルス対策に追われている危機的状況を悪用し、南シナ海に進出したと非難した。中国が海軍や海警局、海上民兵を使って違法に海洋権益を主張、周辺国を脅してきたとも指摘した。

 東南アジアでの米国の存在感低下が指摘される中、中国の脅威を強調することでフィリピンなどに連携を呼び掛ける狙いとみられる。ミラー氏は、中国も参加する10日の東南アジア諸国連合(ASEAN)拡大国防相会議にオンラインで出席する予定で、中国からの反発を招きそうだ。

 寄稿では、ASEANが6月の首脳会議後に発表した南シナ海情勢を「懸念」するとの議長声明は「中国による違法な海洋権益主張を完全に拒むものだ」と主張した。