Thursday, December 10, 2020 8:47 AM

米通商代表に女性法律顧問 中国問題に実務家起用へ

 【ワシントン共同】米メディアは9日、バイデン次期大統領の政権移行チームが米通商代表部(USTR)代表に、議会下院の歳入委員会で法律顧問を務めるキャサリン・タイ氏を指名する見通しだと報じた。通商分野の女性実務家を起用し、知的財産権侵害や産業補助金といった中国の構造問題に取り組む。

 報道によると、タイ氏は中国系米国人。中国に関する専門知識が豊富で、中国語も堪能だという。USTRに務めていた経歴も踏まえ、議会ではトップに推す声が少なくなかった。中国との貿易問題に加え、新協定「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」の円滑な実施などが当面の課題。多国間で中国に圧力をかけるため日本や欧州など同盟国との連携を強化する方針だ。

 通商代表は閣僚級ポストで、就任には議会上院の承認が必要となる。大統領選と同時実施された連邦議会選で、上院の多数派争いの決着は来年1月にずれ込んだ。共和党が多数派を維持すれば、同党との調整が不可欠となる。