Friday, December 11, 2020 9:52 AM

米政権末期、駆け込み合意 イスラエルとモロッコ

 【エルサレム、カイロ共同】イスラエルとモロッコは10日、トランプ政権の仲介の下、国交正常化で合意した。アラブ諸国との関係改善を急ぐイスラエルと、米政府から西サハラの主権承認を得たいモロッコの思惑が一致した。トランプ政権はイスラエルとアラブの関係改善を外交遺産の一つにしたい考えで、政権末期の駆け込み合意となった。

 トランプ政権下でイスラエルとの国交正常化に合意したのはアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーン、スーダンに続き4カ国目になる。イランの脅威をイスラエルと共有するサウジアラビアの動向が今後の焦点で、クシュナー米大統領上級顧問は10日、「イスラエルとサウジの正常化は不可欠だ」と訴えた。

 イスラエルとモロッコは1990年代に限定的な外交関係を持ったが、2000年に始まったパレスチナ人による第2次インティファーダ(反イスラエル闘争)を機に事実上断絶した。