Friday, December 11, 2020 9:54 AM

個人番号、金融機関が収集 口座開設時に提供要請

 政府は11日、マイナンバー制度と行政デジタル化に関する作業部会を首相官邸で開き、報告書を取りまとめた。預貯金口座と個人番号のひも付けでは、口座開設時に番号提供を要請するよう金融機関に義務付ける。要請に応じるかどうかは任意とし、個人に対するひも付け義務化は見送った。政府は金融機関が収集した個人番号を利用し、災害時の迅速な現金給付や、国民が保有する金融資産の把握などにつなげる。

 2021年の通常国会に関連法案を提出し、24年度中に金融機関への義務付けを始める。口座と個人番号のひも付けは、6月に高市早苗総務相(当時)が個人への義務化を検討する考えを示したが、罰則適用などによる実効性の確保が難しいと判断した。

 菅義偉首相は作業部会で「従来のやり方にこだわらず、変化に素早く対応するスピード感を持つ」と述べ、施策の実現に意欲を示した。デジタル分野に詳しい人材確保に向けた国家公務員試験の新たな採用区分は22年度の設定を目指す考えを明らかにした。(共同)