Wednesday, September 01, 2021 10:00 AM

エンタジー、ハリケーンで高圧電線に壊滅的被害

 ルイジアナ州拠点の電力事業大手エンタジー(Entergy)は、8月29日に同州ニューオーリンズを直撃したハリケーン「アイダ」で送電システムが広範囲にわたって損傷した。30日以降、施設の修復と電力復旧に取り組んでいるが、被害の範囲は広がるばかりだ。

 ウォールストリート・ジャーナルによると、エンタジー・グループの公共サービス部門のロッド・ウエスト社長は30日、ルイジアナおよびミシシッピ州内の送電線207本(延長2000マイル超)がサービス停止状態にあると語った。

 エンタジーは同日、空からドローンとヘリコプター、地上では人による被害状況の確認を始めた。同社は当初、電力復旧までの期間の算定に3週間かかると顧客に伝えていたが、ウエスト氏によると、その期間は地域によって差が出る見込み。「難しいのは、影響を受けた範囲が地理的に非常に広いことだ」

 ウエスト氏の予想では、多くの送電塔に修理または完全な交換が必要になる。送電線は、発電所から変電所まで高電圧の電気を送る施設。変電所で電圧を下げられた電気は、配電線で住宅や事業所に送られる。エンタジーは30日現在、216カ所の変電所を停止した。