Thursday, July 13, 2023 6:47 AM

ダイムラー、自動運転トラック事業で増収見込む

 トラック・バス大手ダイムラー・トラックの経営首脳は11日、ボストンで開いた投資家会合「キャピタル・マーケッツ・デイ」で、2025〜30年に売上高が最大60%拡大するとの楽観的な見通しを示した。

 ロイターによると、メルセデス・ベンツの乗用車事業から分離独立、上場して1年が経過した同社は、自動運転トラックの製造に力を入れている。サプライチェーン(部品供給網)の状況が好転し、中核市場とアフターセールス事業の需要が高まったことを受けて、同社は最近、23年の売上高予想を引き上げた。

 マーティン・ダウム取締役会会長兼CEOによると、23年分のトラックは完売しており、欧州では24年1〜3月期の受注も好調で「米国の大口顧客からは同量かそれ以上のトラック注文が見込まれる」という。

 同日公表した長期目標によると、ダイムラー・トラックは30年に産業用分野で12%以上の調整後利益達成、25〜30年に40%から60%の売り上げ増を目指す。30年には自動運転事業から30億ユーロ(33億ドル)以上の売り上げと10億ユーロの税引き前利益を見込んでいる。

 また、27年までには自動運転トラックの商業化が実現できると見ており「解決すべき問題は分かっている」(ダウム氏)という。

 ダイムラーは、子会社で自動運転車(AV)の商業化に取り組むトルク・ロボティクス(Torc Robotics、バージニア州)を通じて独自の自動運転システムを顧客に販売するほか、顧客が他の自動運転技術を搭載することもできる車両を供給する予定。アルファベットのAV開発部門ウェイモは、ダイムラーと提携して自動運転トラック技術を開発している。