Wednesday, July 26, 2023 9:15 AM

GM、北米EV工場の一部に電池パック組み立て追加へ

 ゼネラル・モーターズ(GM)は25日、商用電動車部門ブライトドロップのカナダ・オンタリオ州インガーソルの工場近くで電気自動車(EV)用電池パックの組み立てを2024年4〜6月期に開始し、その他の北米工場でもパックの組み立てを追加する予定だと発表した。

 ロイターによると、40万平方フィートのインガーソル工場は、CAMI組立工場向けに電池パックを生産する。

 現在、GMが開発したEV用電池「アルティアム(Ultium)」はオハイオ州ローズタウンの合弁工場で製造されており、24年から25年にかけて工場が追加される予定。

 アルティアム電池はセル(単体)を積み重ねてモジュール(集合体)にされ、電力制御装置や冷却システムとともにパックとなり、ミシガン州とテネシー州の組立工場でEVに搭載される。

 23年はローズタウンの電池工場で問題が続き、GMの電動ピックアップトラック「ハマーEV」や電動SUV「キャデラック・リリック」、商用バン「ブライトドロップ」の生産に支障が出ている。インガーソル工場では最近、電池不足を理由に電動バン「ジーボ(Zevo)」の生産が一時停止された。

 メアリー・バーラCEOは25日、アナリストらに対し、ローズタウン工場で電池生産が妨げられているのは「自動化装置のサプライヤーが納期の問題で苦労している」ためだと語った。問題は年末には解決する見通しで、GMはその間、手作業でモジュールを組み立てるという。

 ロイターの5月の分析によると、オハイオ州、テネシー州、ミシガン州にあるGMの電池工場で増産が遅れているため、20年代半ばまではGMのEV生産能力は年間60万台以下に制限される可能性がある。同社は25年までにEV生産能力を100万台に増やす目標を掲げている。