Friday, April 26, 2024 7:17 AM

フルサイズピックアップ販売減速〜1-3月期、米3社のEV戦略に影響か

 米自動車大手3社のフルサイズ・ピックアップトラック販売が減少しており、各社の電気自動車(EV)計画に悪影響を及ぼす可能性がある。

 グリーンカー・リポーツによると、フォード、ゼネラル・モーターズ(GM)、ステランティスはいずれも、ハイエンドなフルサイズ・ピックアップに大型のタッチスクリーンやマッサージ・レザーシートなどを搭載して、販売価格を10万ドル台に押し上げて大きな利益を出している。こうした高収益モデルはEV開発の資金源にもなっている。

 しかし、デトロイト3社がこのほど発表した2024年1〜3月期のフルサイズ・ピックアップ販売は前年同期より少なく、ステランティスの「ラム」は15%減少、フォードのベストセラー「Fシリーズ」も10%減少した。また、フォードは2月9日以降、電動ピックアップ「F150ライトニング」を出荷しておらず、理由も公表されていない。

 ブルームバーグによると、価格高騰が消費者の足かせになっている訳ではないが、少なくとも現時点では、高金利に加えて小型SUVやセダンといった小型車との競争激化が消費者の関心を削いでいる可能性がある。

 フルサイズ・トラックは3社の事業計画の要だったが、フォード「マーベリック」のような小型ピックアップは2万ドル台からあって購入しやすく、電池とエンジンを併用するハイブリッド・バージョンも提供されている。 

 消費者が、より豪華なグレード以外の新しい革新を待っている可能性もある。GMはプラグインハイブリッド・ピックアップの開発に取り組んでいると伝えられ、ステランティスは25年中にラムの長距離プラグイン・ピックアップ・トラックを発売する予定だ。

 さらに完全電動トラックも増えており、メーカーにとってトラック電動化によるうまみは乗用車よりも大きくなる可能性がある。

 22年、憂慮する科学者同盟(UCS)は「電動ピックアップ・トラックは米国内のどこで充電しても、平均的なガソリン・トラックよりCO2排出量が少ない」との研究結果を発表。また同年の別の研究では、電動ピックアップは所有コストもガソリン車より有利で、現在使われているガソリン車の半分近くが置き換わる可能性があると指摘された。