Monday, March 09, 2026 7:10 AM

アプティブとウィンドリバー、V2Xで車車間センサー共有を実証

 自動運転技術開発のアプティブ(Aptiv、ミシガン州)と傘下のソフトウェア会社ウィンドリバー(Wind River、カリフォルニア州)は、ベライゾンの車載通信技術基盤コネクテッド・ドライビング(Connected Driving)を活用して、車両同士がセンサーデータを共有するモバイルネットワーク型V2X(車車間・路車間通信)ソリューションの概念実証を公開した。

 ビジネスワイヤーによると、今月初めスペイン・バルセロナで開催されたMWC2026での実演では、アプティブの先進運転支援システム(ADAS)を搭載した車両が、レーダーやカメラなどの認識データを第5世代移動通信(5G)ネットワークを通じて共有する仕組みを披露した。車両のセンサーが取得した情報は5G回線で送信され、ウィンドリバーのソフトウェアを使ってベライゾンの「エッジ・トランスポーテーション・エクスチェンジ」プラットフォームで処理された後、別の車両へほぼリアルタイムで配信され、受信側の車両ではアプティブのセンサーフュージョン技術によって仮想センサー情報として統合される。

 これで車両は近くにいる別の車両が検知した情報も活用できるようになり、視界の外側の状況を把握するなど高度な危険検知や自動緊急ブレーキといった安全機能の精度向上が期待される。

 従来のV2X実証では、自動車メーカー間の相互接続試験が必要だったが、両社のソリューションは多くの車両に搭載されている一般的なハードウェアと標準化APIを利用し、通信事業者側のエッジコンピューティング環境でデータを仲介する方式。これで異なるメーカーの車同士でもハードウェアの追加や個別の検証なしでデータ共有が可能になり、協調型車両ネットワークを実現できる。

 また、路側インフラなど物理的に車両の近くに配置されたエッジコンピューティング設備でデータを処理することで、協調認識に必要な超低遅延の通信を実現できる。こうした仕組みは衝突回避や危険検知などの安全用途に加え、協調的な交通円滑化、高度なナビゲーション、自動運転支援、リアルタイムで車両認識を共有することによる快適性や利便性機能など、幅広いコネクテッドドライブの応用につながる。