Monday, November 07, 2016 10:22 AM

TPP衆院採決、再延期 与党、10日通過を検討

 自民、公明両党は7日、環太平洋連携協定(TPP)承認案と関連法案について、8日の衆院本会議での採決を断念した。4日の本会議採決見送りに続く再延期で、次の定例日である10日の衆院通過を検討する。今月30日までの臨時国会会期の延長は必至の情勢だ。民進党は山本有二農相の不信任決議案の8日提出は見送り、共産党などとタイミングを調整する構え。国会は、野党が一部を除いて審議に応じない不正常な状態が続いた。

 与党関係者によると、8日午後にナザルバエフ・カザフスタン大統領の国会演説が予定されており、承認案の採決に踏み切って国会が混乱するのは避けるべきだと判断。4日の衆院特別委員会での採決強行を受けた大島理森議長らによる「丁寧な国会運営が必要だ」との指摘も踏まえた。

 自民党は7日午後、衆院議院運営委員会理事会で8日の本会議開催を打診。地球温暖化対策の新枠組み「パリ協定」の承認案などを採決し、TPP承認案と関連法案は取り扱わないと提案した。民進党は受け入れた。(共同)