Thursday, June 30, 2016 1:15 PM

米570施設で再生医療 多くは未承認、効果不明

 けがやアルツハイマー病の治療から豊胸まで、人工多能性幹細胞(iPS細胞)などの幹細胞を使った再生医療を施すとインターネットで宣伝するクリニックが、米国に570あるとする調査結果をミネソタ大などのチームが30日、米科学誌セルステムセルに発表した。

 ほとんどが有効性や安全性が不明な未承認の治療法で、一部は違法とみられる。チームは「倫理的に重大な問題で、利用者の健康を害する恐れもある」として規制強化を訴えている。

 幹細胞を使った治療について、米食品医薬品局(FDA)は、造血幹細胞による血液疾患の治療など数種類のみを承認。そのほかの自由診療に対しては「基準の表現があいまいで、事実上規制がない状態だ」との指摘が出ている。(共同)