Wednesday, January 04, 2017 12:14 PM

メキシコ工場新設を撤回 フォード、トランプ氏意識

 自動車大手フォード・モーターは3日、小型車の生産移管で16億ドル(約1880億円)を投資する予定だったメキシコ工場の新設を撤回すると発表した。米国内の小型車の需要鈍化が理由としているが、雇用流出につながるとしてトランプ次期大統領から名指しで批判されたことを意識した判断と受け止められている。米企業活動に介入するトランプ氏の動きが強まってきた。

 発表を受け、メキシコの通貨ペソは対ドルで急落。ロイター通信によると、メキシコのグアハルド経済相はフォードの工場新設撤回を「良い決定ではない」と述べた。

 小型車の一部は今後メキシコの既存工場で生産するが、2018年に稼働する予定だった新工場の建設を取りやめる。ミシガン州の工場に4年間で7億ドルを投じて拡張し700人を新規に雇用。新たに電気自動車(EV)や自動運転車などを生産するという。(共同)