Wednesday, January 04, 2017 4:48 PM

次期政権の政策見極め必要 FOMC議事録、雇用や物価には十分な進展

 米連邦準備制度理事会(FRB)は4日、1年ぶりの追加利上げを決めた2016年12月の連邦公開市場委員会(FOMC)議事録を公表した。参加者は雇用情勢が力強く、物価もインフレ目標達成に向けて十分な進展があったとの見方で一致。11月の大統領選でのトランプ氏勝利を受けた株高への言及もあり、景気過熱防止のため金融政策を変更する必要に迫られる可能性も指摘された。2017年は3回の追加利上げが想定されているが、FRBはトランプ次期政権の新たな政策が実体経済にどのような影響を及ぼすかを見極めるとみられる。

 今後の利上げペースについては、ほとんどの参加者が「緩やかな道筋が妥当」との見方だった。12月会合時点の参加者の経済見通しによると、2017年末の適切な政策金利の中央値は1.4%で、昨年9月の時点から上方修正された。

 会合では、次期政権の経済政策に関し「不確実性が増した」との声も上がったが、政策を現時点で見極めるのは「時期尚早」との判断で一致。トランプ氏が掲げる大規模なインフラ投資や大型減税、規制緩和について、その行方を注意深く見守る必要があると指摘した参加者が多かった。(共同)