Thursday, January 05, 2017 12:10 PM

トランプ次期政権をけん制 米財務長官、成果強調

 ルー米財務長官は5日、トランプ次期政権の発足を控え、退任に際しての所感を発表、オバマ政権の経済政策の成果を強調する一方、次期政権の保護主義色が濃い政策や、金融規制緩和の方針をけん制した。

 ルー長官は文書で発表した所感の中で、オバマ政権発足前に本格化した金融危機に対して「強靱な対応を取り、米国経済は力強く復活を成し遂げた」と強調。今後も米国が世界経済のリーダーであり続けるべきだとし、トランプ氏が脱退を表明した環太平洋連携協定(TPP)については「高水準の貿易協定であり、米国の経済成長を拡大させる」と利点を訴えた。

 トランプ氏が撤廃を検討しているとされる金融規制改革法にも言及。リーマン・ショックを教訓にした改革法の成立などで「米国の金融システムはより安全で、より強く、より安定的になった」と指摘した。(共同)