Monday, January 09, 2017 12:26 PM

トルコ改憲、本格議論開始 大統領「独裁化」懸念も

 トルコ国会で9日、大統領への権限集中を柱とする憲法改正案の本格議論が始まった。頻発するテロや昨年7月のクーデター未遂の影響で高まる国民の危機感や愛国心を背景に、エルドアン大統領は改憲で悲願の「実権型」大統領制を実現したい意向だが、独裁につながるとの懸念も出ている。

 与党、公正発展党(AKP)が昨年12月に提出した改憲案は、同月末に国会の憲法委員会で承認された。与党は極右野党、民族主義者行動党(MHP)の協力で国会を通過させ、春から夏にも国民投票を行いたい考え。

 世論調査では賛否が拮抗、承認されるかは予断を許さない。改憲の行方は、エルドアン氏の強権姿勢に懸念を深める欧米との関係や、治安悪化で低迷するトルコ経済にも影響を及ぼしそうだ。(共同)