Tuesday, January 10, 2017 11:22 AM

トヨタ米に100億ドル投資 5年で工場順次増強

 トヨタ自動車は10日(米国時間9日)、米国に今後5年間で100億ドル(1兆1600億円)の投資をすると表明した。米国で工場を順次増強するほか、人工知能(AI)などの研究開発費も拡充する。投資は従来計画に沿った内容だが、規模の大きさを明示。トランプ新政権の発足をにらみ、米経済への貢献を強調する狙いとみられる。

 豊田章男社長は米デトロイトで開催中の北米国際自動車ショーで「(米進出から)60年間で220億ドルを投資した。今後わずか5年間で100億ドルを投じる」と述べた。名古屋市で10日、取材に応じた伊地知隆彦副社長は「今後とも米国で企業責任を果たしていくことの表れだ」との見解を示し、米国重視の姿勢に理解を求めた。

 トランプ氏はトヨタのメキシコ工場新設を批判し、関税引き上げなどの対抗措置をちらつかせている。トヨタは計画を維持する方針で、巨額投資の表明によってトランプ氏の理解が得られるか予断を許さない。(共同)